頭皮にかゆみを感じたりフケが発生したりしていることで悩んでいる方は少なくないかと思います。
もしかしたらその症状は頭皮の乾燥が原因かもしれません。
顔や腕が乾燥していたらすぐに気が付くかと思いますが、頭皮は自分の目で確認しにくいので乾燥していることに気が付きにくいです。そのため、悪化してから(症状が出てから)気づくというパターンが多いです。
一体何が原因で頭皮は乾燥してしまうのでしょうか?
今回は頭皮の乾燥を招く8つの原因をご説明すると共に、乾燥を防ぐための対策方法を4つご紹介します。
頭皮の乾燥を招く8つの原因
頭皮も顔や腕と同じ皮膚なので乾燥することがあります。
頭皮が乾燥するとかゆみを感じたり白くて細かいフケが発生する恐れがあります。
また、乾燥によって頭皮環境が悪くなるので抜け毛や薄毛を招く場合もあります。
乾燥の原因が分からないと改善することができないので、この章では頭皮の乾燥を招く8つの原因をご紹介します。
加齢
人の体にはコラーゲンやヒアルロン酸、セラミドなどの肌を保湿する成分が存在していますが、これらは年齢を重ねると減少してしまいます。
保湿成分が少ないと肌を守るものが無くなってしまうので乾燥してしまうのです。
また、老化が進むと新陳代謝(生まれ変わること)が悪くなり同じように皮脂の分泌量も減少してしまいます。
皮脂は肌の潤いを保つ役割があるので不足することで乾燥に繋がってしまいます。
洗浄力が強いシャンプーで洗っている
高級アルコール系シャンプーやせっけん系シャンプーで頭皮を洗うと乾燥を招く恐れがあります。
高級アルコール系シャンプーとはラウリル硫酸ナトリウムやラウレス硫酸ナトリウムを主成分で配合しているシャンプーのことで、せっけん系シャンプーとは脂肪酸ナトリウムや石けん素地といった植物由来の成分を主成分として配合しているシャンプーのことをさします。
これらのシャンプーは洗浄力(汚れを落とす力)が強く作られています。
洗浄力が強いと頭皮や髪に付着した汚れをしっかりと洗い落とすことができますが、頭皮の潤いを保つために必要な皮脂も全て洗い落としてしまいます。
さらに肌に対する刺激が強いので、元々皮脂の量が少ないアトピー性皮膚炎や敏感肌の方が使うと頭皮トラブルを招く可能性が高くなります。
実は皮脂を必要以上に落としているのはシャンプーだけではありません。
シャワーの温度が高すぎたり一日に何度も洗髪をしたりすることも原因の一つなのです。
シャンプーの洗浄力については以下の記事で詳しくご説明しているので、あわせてご覧ください。

ストレス
ストレスと乾燥は関係なさそうに感じますが、実はストレスは頭皮に大きな影響を及ぼすのです。
ストレスを感じると交感神経(自律神経の一種)が活発になり血管を収縮させるので血行不良がおきてしまいます。
健康な頭皮を作るために必要な栄養や酸素は血管を通って運ばれているため、血流が悪くなると必要な量を届けることが困難になるのです。
必要なものが不足すると頭皮の新陳代謝が乱れて肌のバリア機能が低下していきます。これがストレスによる乾燥の仕組みです。
そして、脳はストレスを感じるとコルチゾール(別名:ストレスホルモン)」を過剰に分泌します。
コルチゾールはセラミドと呼ばれる成分を分解する働きをしますが、セラミドは肌のバリア機能を働かせるために欠かせない成分なので分解によって不足すると乾燥してしまうのです。
ドライヤー
ドライヤーの吹き出し口付近の温度は100~120度と高温なので、頭皮との距離が近いと乾燥してしまいます。
距離をあけることで温度は下がりますが、10~20cm離れたとしても60度近くはあるので同じ部分に当て続けてしまうと乾燥します。
「ドライヤーが原因で乾燥するならドライヤーを使わず自然乾燥させた方が良いのではないか?」と思うかもしれませんが、ドライヤーよりも自然乾燥をした方が頭皮に悪影響を及ぼす可能性が高いので必ずドライヤーを使って乾かしてください。
なぜなら頭皮や髪が濡れたままだと頭皮の温度が下がってしまい血行不良を招く恐れがあるからです。
また、頭皮が蒸れると雑菌が繁殖しやすくなるので悪臭などの頭皮トラブルを招きかねません。
睡眠不足や喫煙
睡眠不足や喫煙も頭皮を乾燥させる原因の一つです。
体内には成長ホルモンと呼ばれる皮膚の水分を保ったり新陳代謝を促したりする頭皮の健康維持には欠かせないホルモンが存在しています。
成長ホルモンの分泌は睡眠中に活発になるため、眠りが浅かったり不足していたりすると十分に分泌することができません。その結果、頭皮が乾燥してしまうのです。
そしてタバコには毛細血管を収縮させるニコチンという物質が含まれているので、血行不良が引き起こされてしまいます。
食事
体は自分が食べたもので構成されるので、栄養不足やバランスが偏っていると頭皮環境が悪くなってしまいます。
揚げ物や肉類中心の生活を送っている方もいるかと思いますが、これらには脂質が多く含まれているため過剰に摂取すると血液中の脂肪分が増えるので血液がドロドロになってしまいます。ドロドロの血液は粘り気があるので流れにくくなってしまうのです。
また、レバーやうなぎ、乳製品などに含まれているビタミンAは肌のターンオーバーを促したり免疫力を高めたりするので、不足すると乾燥を引き起こすことがあります。
激辛料理のような刺激物やアルコール、カフェインなどの多量摂取も乾燥を招く恐れがあるので気を付けましょう。
紫外線
紫外線を浴びすぎてしまうと顔や腕などと同じ様に頭皮も日焼けをしてしまいます。
日焼けは軽い火傷のようなものなので、日焼けをしたままの状態でケアもせずに放置していると徐々に皮膚の水分が蒸発してしまうのです。
気候や冷暖房
気候や冷暖房によって空気が乾燥すると肌のバリア機能が低下してしまいます。
外気は気温や湿度が低いと乾燥します。四季の中でも秋冬は気温と湿度が低いので特に乾燥しやすいです。
そして室内はエアコン(冷暖房)によって乾燥します。なぜなら、エアコンを付けると空気中の水分が減ってしまうからです。
また、冷房を長時間使うと体が冷えるので血行不良を引き起こす可能性があります。
頭皮の乾燥を防ごう!今日からできる4つの対策方法
この記事の冒頭でご説明しましたが、頭皮が乾燥するとフケやかゆみを発症する場合があるので頭皮トラブルを招かないためにもしっかりと乾燥対策をしましょう。
これからご紹介する4つの対策方法は今日から実践できるものばかりなので是非試してみてください。
アミノ酸シャンプーで頭を洗う
頭皮に負担をかけたり皮脂を取りすぎたりしないためにも、アミノ酸シャンプーで頭を洗いましょう。
アミノ酸シャンプーとはココイルグルタミン酸やラウロイルグルタミン酸といったアミノ酸系洗浄成分を主成分として配合しているシャンプーのことです。
適度な洗浄力と脱脂力を持ち合わせているので、頭皮に必要な皮脂は残して余分な汚れだけを洗い落とすことができます。さらに、高い保湿力もあるので頭皮や髪の保湿が期待できます。
しかし、適度な洗浄力だからといって一日に何度も洗うと皮脂を取りすぎてしまうので、シャンプーの回数は一日一回に抑えてください。また、シャワーの温度は38度程度のぬるま湯にしましょう。
アミノ酸シャンプーの効果や成分はこちらの記事でご紹介しています。

栄養バランスを考える
脂質は摂取量が多いと頭皮トラブルを招く恐れがありますが、体に必要な栄養素なので全く食べないのではなく量を調節して摂取してください。
そして頭皮環境を整えるためには以下の栄養素が含まれた食材を積極的に摂取しましょう。
食事で補うことが難しい場合はサプリメントでの摂取をオススメします。
生活習慣を改善する
生活習慣の乱れは頭皮に悪影響を及ぼすので、自分の生活習慣を見直して改善をしましょう。
ストレスが原因という場合は、ストレスを溜め込まないように定期的に発散しましょう。
運動や食べることなど自分の趣味で発散する人もいれば人に相談することで発散する人もいます。このように発散方法は人によって異なるので自分なりの発散方法をみつけてみてください。
そして睡眠不足はストレスの要因にもなるので十分な睡眠をとるようにしてください。
睡眠時間ももちろん大切ですが、深い眠りである「ノンレム睡眠」をとることが最も重要。ノンレム睡眠の状態に入ると脳と体をしっかりと休ませることができるのです。
日中に運動をしたり寝具にこだわったりすると深い眠りにつきやすくなります。
喫煙が原因の場合は、吸う本数を減らしたり禁煙をしたりすることで症状を軽減することができるかと思います。
頭皮ケアをする
肌が乾燥したら化粧水や乳液を塗ってケアをするかと思いますが、頭皮も乾燥したらケアが必要です。
頭皮ケアには頭皮用ローションや育毛剤をオススメします。これらは保湿をしながら頭皮に必要な栄養を与える効果があります。
そして使うタイミングは洗髪後がオススメです。洗髪後の頭皮は血行が良く余分な汚れが無い状態なので有効成分が浸透しやすくなるのです。その結果、より高い効果を期待できます。
まとめ
頭皮の乾燥を招く原因や仕組みは分かりましたでしょうか?
頭皮が乾燥する原因は以下の8つがあげられます。
- 加齢
- 洗浄力が強いシャンプー
- ドライヤー
- ストレス
- 睡眠不足や喫煙
- 食事
- 紫外線
- 気候や冷暖房
乾燥したまま放置するとフケやかゆみなどの頭皮トラブルを引き起こしてしまう恐れがあるので、乾燥していたら対処をしたり乾燥させないように予防をしたりしましょう。
頭皮環境が整っていると健康的な髪(太くてツヤがある髪)が生えやすくなると言われているので、乾燥に気が付いたらすぐに対処をしてください。
この冬は乾燥しらずの頭皮にしましょう。