抜け毛の量が多くて悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
もしかしたらその原因はストレスかもしれません。
ストレスと聞くと精神的に不安定になったり肌荒れを招いたりするイメージが強いので、髪に関係なさそうな気がしますよね。
実はストレスは抜け毛が増えるほど髪や頭皮に影響を与えているのです。
今回はストレスが頭皮や髪に与える影響をご説明すると共に、ストレスによって発生した抜け毛の改善方法をご紹介します。
ストレスが髪や頭皮に与える影響と抜け毛が増える仕組み
ストレスを少し感じただけでは影響はでませんが、強いストレスを受け続けると髪や頭皮に悪影響を及ぼしてしまうことがあります。
この章ではストレスによる髪や頭皮への影響をご説明します。
自律神経が乱れる
強いストレスを受けると自律神経のバランスが乱れてしまいます。
自律神経とは血管や内臓などを自分の意思とは関係なくコントロールする神経のことで、交感神経と副交感神経の2つに分かれています。
この2つは必要に応じて切り替わり、起きて活動している時は交感神経、寝ている時やリラックスしている時は副交感神経が優位になるようにバランスを保っています。
しかし、ストレスを受けると自律神経のバランスが乱れてしまい、交感神経が優位になってしまいます。
交感神経には血管を収縮する性質があるので、バランスが乱れると血流が悪くなってしまう場合があるのです。
髪や頭皮に必要な栄養や酸素は血管を通って運ばれているのですが、血流が悪いと十分な量を届けることができません。すると髪は栄養不足になり細く弱々しく成長するので、抜けやすくなってしまうのです。
髪に必要な亜鉛が減少してしまう
ストレスを受けると髪の主成分である「ケラチンたんぱく質」の合成に必要な亜鉛が大量に消費されます。
亜鉛が不足するとケラチンたんぱく質を作ることができなくなるので、髪にハリやツヤが無くなったりヘアサイクルが乱れてしまったりします。これによって髪は抜けやすくなってしまうのです。
また、亜鉛不足がストレスを悪化させることもあります。
ストレスが原因となる2つの疾患
ストレスが原因で起こりやすい疾患を2つご紹介します。
円形脱毛症
一つ目は円形脱毛症です。
円形脱毛症は「十円ハゲ」とも言われており、その名の通り髪が円形や楕円形にごっそりと抜け落ちてしまう症状のことです。
髪が抜ける面積は10円玉から500円玉程で、一箇所だけ抜け落ちる単発型の人もいれば、同時に数か所抜け落ちてしまう多発型の人もいます。
脱毛部分が近いと結合して面積が広くなってしまうこともあります。
円形脱毛症は大人が発症するイメージがありますが、子供でも発症する疾患です。
抜毛症(ばつもうしょう)
抜毛症は円形脱毛症のように自然に抜け落ちるのではなく、正常な髪を自らの手で抜いてしまう症状のことで、特定の箇所を集中的に抜くので、その部分だけ頭皮が見えてしまうことがあります。
髪を抜くと気持ちがスッキリするらしく、ストレスを軽減することを目的で髪を引き抜く人が多いです。
癖になってしまうと無意識のうちに抜いていたり、心ではダメだと思っていても自己制御ができなくなったりするので気を付けてください。
ストレスを無くすことが一番の解決方法
ストレスが原因という場合は、ストレスを上手に解消して溜めないことが大切です。
ストレスの解消方法は人それぞれなので、他の人がストレスを解消できていても自分には全く効果が無かったり逆にストレスとなってしまったりする場合があるので自分に合った解消方法を見つけてください。
この章では代表的なストレス解消方法を5つご紹介します。
人に頼ってみたり相談してみたりする
- 真面目過ぎる
- 完璧主義
- 神経質
- 自分の感情を人に伝えることが苦手
このような人はストレスが溜まりやすい傾向があります。
気を張っていることが多いので、肩の力を抜いてリラックスしましょう。また、一人で抱え込むことがあるので、他の人に手伝ってもらったり相談してみたりすると気持ちが軽くなるかもしれません。
自分の意見を言うのが苦手な人は、思い切って口に出してみましょう。言葉にするのが苦手、嫌という人は気持ちを紙に書き出してみましょう。
適度に運動をする
適度な運動をすると血行が良くなったり気持ちがリフレッシュしたりします。
しかし、運動量が多すぎると疲労でストレスを感じる場合もあるので、自分に合ったペースで苦にならないくらいの運動をしましょう。
ゆっくりと湯船につかる
入浴をすると温熱・水圧・浮力の作用が働くので、血行が良くなったりリラックス効果を得られたりします。
浴槽の温度が高いとすぐに出てしまうことがあります。すると皮膚の表面しか温めることができないので、身体を芯から温めるためにも設定温度は40度以下にして肩までゆっくりとつかりましょう。
質の良い睡眠をとる
質の良い睡眠をとって成長ホルモンをたくさん分泌しましょう。
質の良い睡眠は熟睡して満足感が得られる睡眠のことです。
成長ホルモンは細胞の修復や疲労回復効果があり、身長や髪の成長を促す働きをするホルモンのことで、22時から深夜2時の間分泌が活発になります。
そのためこの時間に熟睡していることが理想です。
就寝前にスマホやテレビなどの明るい画面を見ると脳が興奮してしまい眠れなくなってしまうので、直前の使用は控えるようにしてください。
頭皮マッサージをする
頭部の血行が悪くなると頭皮が凝り固まってしまうので、頭皮マッサージをして凝りを解しましょう。
凝りを解すと血流が良くなり、新陳代謝が活発になります。
まとめ
ストレスを溜め込みすぎると抜け毛が増えてしまうことがあります。
ストレスを受けると自律神経が乱れるのですが、その影響で血管が収縮されて血行が悪くなります。
髪に必要な栄養は血管を通って運ばれるので、血行不良の状態では十分な量を届けることができないので髪は栄養不足になってしまいます。その結果、抜けやすいような髪に成長してしまうのです。
また体はストレスに対抗するために亜鉛を大量に消費しますが、亜鉛はケラチンたんぱく質の合成に必要不可欠な栄養素なので、不足していると髪を作れなくなってしまいます。
ストレスによる抜け毛を改善するにはストレスを溜め込まないことが大切なので上手に解消しましょう。
解消方法は人によって異なるので、自分に合った解消方法を見つけましょう。